このニュースをきっかけに岩田社長の記事をいくつか読みましたが、中でも、糸井重里さんとの対談が非常におもしろく、学ぶところが多かったので備忘録の意味も込めて、いくつか抜粋します。
任天堂の岩田社長が遊びに来たので、みんなでご飯を食べながら話を聞いたのだ。
「アイデアというのは、複数の問題を一気に解決するものである」たとえば、ある料理店で、お客さんが出てきた料理について「多い」と言ってる。そのときに、「多い」と言ってる人は、なぜ「多い」と言ってるのか。その根っこにあるものは、じつは「多い」ことが問題じゃなくて、「まずい」ことが問題だったりするんです。※引用元:http://www.1101.com/iwata/2007-08-31.html
「自分たちは、なにが得意なのか。自分たちは、なにが苦手なのか。それをちゃんとわかって、自分たちの得意なことが活きるように、苦手なことが表面化しないような方向へ組織を導くのが経営だと思います」※引用元:http://www.1101.com/iwata/2007-09-05.html
子孫を残すためになにをしなければならないかというと、「自分は、他の個より、この部分が優れています」というプレゼンをしないといけないんですよ。ということはつまり、「わたしという個は、他の個よりも優れています」というアピールをするのが上手なDNAがいま生き残ってるんですよ。※引用元:http://www.1101.com/iwata/2007-09-06.html
わたしは人と人とのコミュニケーションにおいても、うまく伝わらなかったらその人を責めずに自分の側に原因を探すんです。
人と話してうまくいかなかったら、「わからない人だな」と思う前に、こっちが悪かったんだろうと思う。※引用元:http://www.1101.com/iwata/2007-09-10.html
「ものをつくる人」と「お客さん」は、王様と奴隷の関係にある。でも、王様は「ものをつくる人」じゃない。「お客さん」のほうが王様。で、「ものをつくる側」は奴隷の役。王様は「もういらない」って言うことも、「つまらない」って言うことも「わからない」って言うことも自由にできる、超わがままな立場で、その超わがままな王様に、どうしたら喜んでもらえるかな、まえのものは飽きちゃってるけど、つぎはこうしたら喜んでもらえないかな、ということを、奴隷の側は考える。「その『考える奴隷の仕事』のおもしろさをわかりなさい」※引用元:http://www.1101.com/iwata/2007-09-11.html
糸井重里さんとの対談は全部で11ページあり、ボリューミーですが、面白いので一気に読めます。
最後に岩田聡さんの凄さを再認識するとともに、早すぎる死で日本が貴重な人材を失ったことを残念に思います。
ご冥福をお祈りいたします。